IPv6対応の光回線を使っているのに思ったように速度が出ない場合がありますが、そんな場合に考えられる原因は主に5つです。
確認していった方がいい順番に説明していきますので、あなたの接続環境を確認して、改善できるところは改善してみてください。
IPv6なのに速度が遅いのはプロバイダが原因かも?
IPv6の光回線なのに速度が遅い原因で1番最初に考えることは、プロバイダがIPv6に対応しているかということです。
有名どころのプロバイダは大体IPv6に対応していると思いますが、プロバイダの数は無数にありますので、もしかしたらあなたが契約しているプロバイダがIPv6に対応していない可能性もあります。
プロバイダなんてどこも一緒だと思って、月額料金のみしか見ずに契約したような場合や、当然IPv6に対応していると思って契約した場合は、一度あなたが契約しているプロバイダがIPv6に対応しているか確認してみてください。
プロバイダがIPv6に対応している場合は、IPv6のオプションがプロバイダで有効になっているかも確認してください。
確認方法はプロバイダによって違いますが、どこのプロバイダもマイページにログインすれば大体確認できると思います。
IPv6のオプションが有効になっていない場合は、IPv6のオプションが有効になるように、各プロバイダの手順に従って手続きを行いましょう。
- 今の光回線を我慢して使い続ける。
- IPv6に対応しているプロバイダに乗り換える。
- 光回線自体を乗り換える。
プロバイダを乗り換える場合、違約金の問題などプロバイダによって違いますが、ここでは一番重要な点だけ話します。
それは「IPv4 over IPv6」に対応しているプロバイダを選ぶことです。
IPv6のみしか対応していないプロバイダも少ないと思いますが、IPv6の通信方式ではIPv6に対応したサイトしか閲覧することができません。
IPv6接続ではIPv6に対応したサイトしか閲覧できないという問題を解決するために開発されたのが、「IPv4 over IPv6」という通信方式なのです。
もっと詳しく知りたい場合は下記の記事を読んでね。
光回線を乗り換える場合は、契約中の光回線によって違いますが、特定の期間内に解約しなければ違約金が発生する場合があります。
また、契約期間が短いうちに解約する場合は、工事費の残債を一括で支払わなければならない可能性も出てきます。
違約金がある場合、乗り換え先の光回線によっては、違約金や工事費の残債を負担してくれるキャンペーンを行っています。
さらに、同じ光回線を申し込むにしても、キャッシュバック金額が大きい場合が多いので代理店から申し込むようにしましょう。
独自回線の光回線については下記の記事で詳しく説明してます。
IPv6なのに速度が遅いのはパソコンの設定が原因かも?
プロバイダがIPv6に対応していることが確認できたのなら、次はあなたが使用しているパソコンの設定を見てみましょう。
Windows10では、最初からIPv6がIPv4よりも優先して使われる仕様になっていますが、あなたがパソコンの設定をいじったりしている場合やWindows7以前のOSの場合は、もしかしたらIPv6を使用しない設定になっているかもしれません。
IPv6の設定方法と確認方法を画像つきで解説していきますので、あなたのパソコンの設定を確認してみてください。
IPv6の普及を目的とした方達が作成した、下記のIPv6接続確認サイトで確認する方法が1番簡単です。
スマホ・PCどちらでも確認できます。
上記のサイトにアクセスするだけで、下記画像のように表示されます。
IPv6で接続できている場合は、赤枠の部分が「あなたはIPv6接続に対応しているため~」と表記されます。
IPv6で接続できていない場合は、赤枠の部分が「あなたはIPv4インターネットのみを閲覧できるようです。」と表記されます。
①コントロールパネルを開きましょう。
「Windowsキー」→「 c 」→「p」→「Enter」
を順番に押していく方法が1番早いよ。
②コントロールパネルを開いたら、画像赤枠部分「ネットワークの状態とタスクの表示」をクリック。
③ネットワーク共有センターの画面が開きますので、画像赤枠部分「アダプターの設定の変更」をクリック。
④ネットワークの接続画面が開きますので、「イーサネット」のアイコンを右クリックして、画像赤枠部分の「プロパティ」をクリック。
2.チェックが入っていない場合は、IPv6を使用しない状態になっているのでチェックを入れましょう。
3.「インターネット プロトコル バージョン 6 (TCP/IPv6)」を選択した状態で、画像赤枠部分「プロパティ」をクリック。
⑥「インターネット プロトコル バージョン 6 (TCP/IPv6)のプロパティ」の画面が開きますので、画像赤枠部分「IPvアドレスを自動的に取得する(O)」「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する(B)」を選択して「OK」をクリック。
以上でIPv6で接続するためのパソコンの設定は完了です。
①コントロールパネルを開きましょう。
「Windowsキー」→「 c 」→「p」→「Enter」
を順番に押していく方法が1番早いよ。
②コントロールパネルを開いたら、画像赤枠部分「ネットワークの状態とタスクの表示」をクリック。
③ネットワーク共有センターの画面が開きますので、画像赤枠部分「アダプターの設定の変更」をクリック。
④ネットワークの接続画面が開きますので、「イーサネット」のアイコンを右クリックして、画像赤枠部分「状態(U)」をクリック。
⑤「イーサネットの状態」画面が開きますので、画像赤枠部分「詳細(E)」をクリック。
⑥「ネットワーク接続の詳細」画面が開きますので、赤枠で塗りつぶしてある部分に「IPv6 アドレス」と「IPv6 デフォルト ゲートウェイ」のIPアドレスが表示されているか確認しましょう。
以上でIPv6のIPアドレスの確認は完了です。
IPv6なのに速度が遅いのはルーターが原因かも?
プロバイダがIPv6に対応していることが確認でき、パソコンの設定も確認したけれど速度が遅い場合は、無線LANルーター(Wi-Fiルーター)が原因かもしれません。
まず第一に、ルーターがIPv6に対応していない場合はIPv6でインターネットに接続することはできません。
ルーターがPv6に対応しているのに速度が遅い場合は、ルーターの性能が低いのかもしれません。
ルーターによって通信規格やカバーエリアが違いますので、古いルーターを使っている場合は、新しいルーターに買い替えるだけで通信速度がアップする可能性は高いです。
ウェブサイト側がIPv6に対応していないことが原因?
3つの改善方法をお話してきましたが速度は改善されたでしょうか?
今からお話する4つ目の理由は、私たちユーザー側ではどうにもできない問題ではありますが、知っておいた方が良い内容ではあります。
なぜ私たちユーザー側ではどうにもできないのかというと、IPv6で通信するための前提条件として、接続先のウェブサイトもIPv6に対応していなければならないからです。
しかし、多くのサイトがIPv6に対応していないというのが現状です。
有名なサイトでいえば、Amazon、楽天、ヤフーショッピングなどありますが、これらの大手ショッピングサイトですらIPv6に対応していません。
また、検索エンジンではGoogleやYahoo!JAPANの利用者が多いですが、GoogleはIPv6に対応していますが、Yahoo!JAPANはIPv6に対応していません。
IPv6の通信方式でIPv6に対応していないサイトに接続できるのは、多くのサイトがIPv6に対応していない現状でもIPv6で通信するために、「IPv4 over IPv6」という通信方式が開発されたからです。
これはIPv4形式の通信を「カプセル化」し、IPv6の通信の中に埋め込むことによって、IPv6のネットワーク網を通ってIPv4のサイトに接続するという技術です。
この技術が開発されたおかげで、IPv6に対応していないウェブサイトもIPv6で接続することが可能になりました。
しかし、IPv4形式の通信を一度IPv6の通信の中に埋め込み、取り出して通信するというプロセスを挟んでいるため、IPv6のサイトにIPv6で接続するよりも速度は遅くなるのではないかと私は考えます。
IPv6が開発されたのは1990年代で、フレッツ光がIPv6を提供を開始したのは2011年です。
10年経ってもIPv6に対応していないサイトが多いのは、IPv4で通信してきたユーザーがページを表示できないなどのバグが起きる可能性を考慮してのことだと思います。
ウェブサイト側としては、せっかく訪問してくれたユーザーにページを表示できないというのは何よりも避けたいことです。
ページの表示速度が速くなるのはウェブサイト側としてもメリットがありますが、デメリットを考えるとどうしてもIPv6に対応させることを躊躇してしまいます。
ですので、今後IPv6対応のウェブサイトは増えてはいくでしょうが、全てのウェブサイトがIPv6に対応するのはかなり先の話になるでしょう。
何をしても光回線の速度が遅い場合の最終手段
できることはやりつくしたけど速度が遅いという場合は、加入している光回線自体の速度が遅いためIPv6でも速度が出ないのかもしれません。
同じ光回線でも地域によって実質速度は変わってきます。
別の地域では速度が速い光回線でも、あなたが住んでいる地域によっては速度が出ないということも考えられます。
その場合は、最終手段として光回線の乗り換えも考える必要が出てきます。
今はキャッシュバックや違約金の負担をしてくれる光回線も多いので、乗り換えた方が得をする可能性もあります。
電力系光回線はIPv4の通信方式でも速度が速く料金が安いので、速度を重視する人にも、料金を重視する人にも、トータルで考える人にもおすすめです。
電力系光回線はなぜIPv4の通信方式でも速度が速いのかと気になった方や、IPv6の方が速いに決まってると思う方は下記の記事を読んでみてください。
独自回線について詳しく知りたい方、乗り換え前に実質速度を調べる方法を知りたい方には下記の記事がおすすめです。